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Open Live Writer v0.6 へ移行しなかった話

2016年10月19日(水)23時14分

Windows Live Writer

Windows Live Writer を使ってみることに」以降、このブログはずっと「Windows Live Writer(以下「WLW」)」で書いています。
少し前に Win7 から Win10 へ移行したのですが、やはり引き続き WLW を使う予定でした。
しかし WLW の最新版は「Windows Essentials 2012」の一部として提供されているものです 。
つまり2012年からバージョンアップされていません。
しかもその Windows Essentials 2012 は2017年1月10日でサポートを終了すると Microsoft から発表されました。

Open Live Writer

といっても、WLW はそれ以前の2015年12月9日にオープンソース化され、「Open Live Writer(以下「OLW」)」としてリリースされています。
まだ開発が始まったばかりということか言語は英語のみで、プラグインも WLW のものをそのまま流用することはできないようですが、上記サポート終了の発表では、WLW ユーザーはこの OLW に移行するように案内されました。
しかしその OLW も、公開から二か月後の2016年2月13日に v0.6.0.0 へバージョンアップされて以来、現在までに半年以上は経過しています。
なので「そろそろバージョンアップされるだろう」と考え、それが出たら移行を検討しようと目論んでいたのです。

v0.6 を試用

ところが最近、OLW が UWP アプリへ変換されて「Microsoft ストア」で公開されたというニュースを見ました。
このニュース、考えようによっては「まだしばらくバージョンアップの予定はない」というメッセージであるとも解釈できます。
というのも、もし近々バージョンアップする予定があれば、UWP 化もその時同時に公開するのではないかと思われるからです。
ということで、新バージョンを待つのはあきらめて、とりあえず v0.6 を試してみることにしました。

インストール

インストールは「作業」というほどのものはなく、インストーラを実行すれば何のメッセージもなく完了します。
つまり以下の「Configure Open Live Writer」ウインドウが出た時点でインストールは終わっているわけです。

Configure Open Live Writer

ちなみに Win7 では「.NET Framework 4.5」のインストールが必要になります(「Windows 10 バージョン 1511」では標準で入っているため不要) 。

Instal .NET 4.5

実行に必要なファイル群は「Program Files (x86)」フォルダではなく、なぜか「C:\Users\【ユーザー名】\AppData\Local\OpenLiveWriter\app-0.6.0.0」に置かれていました。
この挙動が、まだベータ版であるためなのか、OLW の方針なのか、あるいは Win10 用アプリの最近の潮流だったりするのかはわかりません。
ですが「ポータブルアプリ好き」の自分としては、「Program Files」フォルダにインストールしないのであれば、「どうせならポータブル化してどこにでも置けるようにしてあればいいのに」などと思ったりはします(「.NET」が必要な時点でポータブルとは言い難いかもしれませんが)。
なお、インストールする環境に WLW が存在しても、そこからのデータ引継ぎは行われませんでした。

FC2 ブログ設定

FC2 ブログの設定方法は WLW の時と変わりありません。
「What blog service do you use?」では「Other service」を選択します。

What blog service do you use?

「Add a blog account」に「自身の FC2 ブログのアドレス(例えば http://denspe.blog84.fc2.com/)」「FC2ID の登録メールアドレス」「FC2ID のパスワード」を入力し、「Remember my password」にチェックを入れます。

Add a blog account

「Select blog type」の「Type of blog that you are using:」で「Movable Type API」を選択し、「Remote posting web addres for your blog:」に「http://blog.fc2.com/xmlrpc.php」を設定します。

Select blog type

「Download Blog Theme」で「仮の記事を投稿し、ブログテーマをダウンロードしますか?記事はテーマの取得後、すぐに削除されます。これによって、編集中の記事を、Web上に公開したときと同じ表示形式で見ることができます。」という内容が(英語で)表示されますので「はい」します。

Download Blog Theme

「Your blog has been set up」で「Blog nickname:」を必要に応じて変更し「Finish」すれば完了です。

Your blog has been set up

WLW からの自動リンク移行方法

前述のように WLW からの引継ぎは行われません。
ブログのアカウント設定は大した手間ではありませんが、もし自動リンクに数多くの登録をしている場合、これを手作業で再登録するのは面倒です。
自動リンクの情報は WLW では

C:\Users\【ユーザー名】\AppData\Roaming\Windows Live Writer\LinkGlossary\linkglossary.xml

に保存されていますので、これを

C:\Users\【ユーザー名】\AppData\Roaming\OpenLiveWriter\LinkGlossary\linkglossary.xml

に上書きすることで OLW に移すことができます。

WLW から丸ごと移設

以前書いた「Windows Live Writer のバックアップ」を参考に、フォルダ名等を置き換えていくことで WLW から OLW への丸ごと移設も可能であることを確認しました。
試した手順は以下の通りです。

  1. レジストリエディタで「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows Live\Writer」を書き出し、その内容中の文字列「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows Live\Writer」を「HKEY_CURRENT_USER\Software\OpenLiveWriter」に置換して結合。
  2. 「C:\Users\【ユーザー名】\AppData\Roaming\Windows Live Writer」フォルダの内容を「C:\Users\【ユーザー名】\AppData\Roaming\Open Live Writer」フォルダへコピー。
  3. OS 入れ替え等に伴う OLW への乗り換えである場合には、旧 WLW 環境のドキュメントフォルダにある「My Weblog Posts」フォルダを、新 OLW 環境のドキュメントフォルダにコピー。

ただし上記の方法は、もし OLW で変更されたり切り捨てられたりして不要になった WLW の設定情報等があっても、そのままコピーされて「ゴミデータ」として残り続けることになりますので、何か特別な理由でもない限りすべきでないかもしれません。
なおプラグインについては、「C:\Program Files (x86)\Windows Live\Writer\Plugins」フォルダを OLW の格納フォルダにコピーしても反映されませんでした。
どうもプラグイン類は OLW 用に作り直す必要があるようです。

結局 Open Live Writer への移行は先延ばしすることに

冒頭でも書きましたが、WLW は2012年からバージョンアップされていないため、それ以降に新たな認証方式を取り入れたブログサービスなどには対応できなくなっています。
しかし FC2 ブログでは今のところそういった変更は行われていないため、WLW 2012 で困ることはこれといってありません。
つまり現時点では、自分にとって OLW に移行することで得られるものは特になく、ただ「英語版になる上にプラグインが使えなくなるだけ」だといえます。
ということで、この先 WLW 2012 のサポートが切れた状態で致命的な脆弱性が発見されるとか、あるいは OLW に自分にとって大きなメリットがある機能が搭載されるとか、そういう「移行すべき理由」ができるまでは、しばらく WLW のままで様子見することにしました。

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ソフト紹介 FC2 WindowsLiveWriter ブログ

Media Player Classic - Black Edition(ポータブル)で設定が保存できない問題の対策

2016年09月27日(火)23時17分

Media Player Classic - Black Edition

少し前に Win7 から Win10 へ移行しました。
そしてその移行を機に、標準で使用するメディアプレーヤーも「Media Player Classic – Black Edition(以下「MPC-BE」)」に変更しました。
といっても、WinXP 時代は「Media Player Classic」、Win7 では「Media Player Classic - Home Cinema」を使っており、つまり長らく「Media Player Classic 系」を使用している点で大きな変わりはないのですが。
なお「標準で使用するメディアプレーヤー」とは、「MPC-BE が再生可能なすべてのメディア形式に関連付けし、ファイルのダブルクリックで起動して使える状態にしている」というような意味で書いています。

ポータブル化できるアプリケーションはなるべくポータブルに使うというポリシー

これら Media Player Classic 系(以下「MPC 系」)を気に入っている点の一つとして「設定を INI ファイルに記録することでポータブル運用を可能にする機能を標準で持っている」ということがあります。
この「ポータブルな運用」は、たとえ実際にそれを持ち運ぶことがないとしても、バックアップや OS 再インストール後の環境再構築等が楽になるというのが利点です。
そのため自分は「ポータブル運用可能なアプリケーションを優先的に選ぶ」「ポータブル化できるアプリケーションはなるべくポータブルに使う」といったポリシーを持っています。

「Program Files」フォルダにインストールして使うというポリシー

そしてもう一つ、「関連付けして使用するアプリケーションはなるべく「Program Files」フォルダにインストールして使う」というポリシー、というべきか「こだわり」のようなものもあるのです。
というのも「関連付けして使用するアプリケーション」は移動させるとファイルを開く際に問題がでます。
つまり、たとえポータブル運用可能なアプリケーションであっても移動させることはないわけです。
それで「どうせ移動させることがないなら標準的な作法に従おう」ということで、このようなポリシーになっています。

設定が保存されないという問題

上記の二つのポリシーが組み合わさった結果、わが環境における MPC 系は、インストーラ版で「Program Files」フォルダにインストールして固定的に使うにもかかわらず、ポータブル化もしてあるという状態です。
もちろん「いざとなればフォルダごと持ち出せばどこでもいつもの設定で使用できる」とか「設定のバックアップもフォルダを一つ丸ごとコピーするだけで済みレジストリどうこうを考えなくてもよい」といった「ポータブルの利点」は依然としてあるため、まったく意味がないわけではありません。
ただ困ったことに、MPC 系でこの使い方をした場合、なぜか設定を変更しても記憶されないという問題があるのです。

UAC と回避策

これは Vista 以降では UAC により、管理者であっても通常時はユーザー権限でアプリケーションが実行されるため、システム領域である「Program Files」フォルダへの書き込みができないために起こるようです。
ただし通常、UAC 機能の有効な Windows ではこの問題への回避策として、「Program Files」フォルダ以下に存在する INI ファイル等への書き込みは、ユーザーのプロファイルフォルダに置かれた VirtualStore 領域にリダイレクトされることで、ユーザー権限でも一見普通に読み書きできるように見える仕組みが用意されています。
ところが MPC 系ではなぜかその仕組みは働かないようです。
この問題に対する回避策としては、「Program Files」フォルダ以外に置いたり、あるいは管理者権限で起動するというような方法があります。
しかし「Program Files」フォルダ以外に置くのは前述のポリシーの問題で不可、また毎回管理者権限で起動するのも煩わしいためできれば避けたい手段です。

INI ファイルに書き込み属性を付加

とはいえ実際のところ、メディアプレーヤーの設定変更などそれほど頻繁におこなうものではないため、これまでは変更するときのみ管理者権限で起動して対応していました。
ところが今回ふと「INI ファイルのアクセス許可を変更し、書き込み属性を付加することで回避できるのではないか」と思いついたのです。
で、コマンドプロンプト(管理者)を開き

cacls.exe "C:\Program Files\MPC-BE x64\mpc-be64.ini" /c /g everyone:f

してみたところ、目論見通りユーザー権限で起動しても設定の変更が保存されるようになりました。
ちなみに、ファイル「default.mpcpl」が存在する場合は、これにも

cacls.exe "C:\Program Files\MPC-BE x64\default.mpcpl" /c /g everyone:f

として書き込み権限をつけると、「終了時のプレイリストを記憶」オプションがオンであるのに記憶されない問題も解消されるはずです(「default.mpcpl」がない場合は手動で作る)。

セキュリティ

ただ、UAC による書き込み制限は、もちろん安全のために搭載されたものであって、それを回避するような手段をとることはセキュリティ的なリスクはあります。
今回はどうせ自分一人しか使わない PC であるため「everyone」に対して「フルコントロール」を付与しましたが、セキュリティのことを考えれば、使用するユーザーのユーザー権限のみに個別に書き込み属性を追加するようにしたほうが、いくらか安全かもしれません。

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Code::Blocks をポータブルに使う(wxWidgets 編)

2016年05月31日(火)23時58分

環境構築

wxWidgets を(Code::Blocks で)使う」という目的のため、これまで長々と下記のような環境構築を続けてきました。

  1. Code::Blocks をポータブルに使う(セットアップ編)
  2. Code::Blocks をポータブルに使う(MinGW32 編)
  3. Code::Blocks をポータブルに使う(MinGW64 編)
  4. wxWidgets 3.1.0 を MinGW でビルド

今回はいよいよ当初の目的であった wxWidgets プロジェクトの作成作業を行います。
その他の作業については「CodeBlocks」タグから一覧可能です。

グローバル変数の設定

まずはじめに、wxWidgets プロジェクトを生成する際に Code::Blocks が参照する wxWidgets の位置情報をグローバル変数として設定しておきます。
Code::Blocks のメニューから「設定 → グローバル変数」で設定画面を呼び出し、「現在の変数」行の「新規」ボタンで新しい変数「wx」を作ります。
作成した「wx」の「base」には「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets」と、Code::Blocks の位置を起点とした wxWidgets の格納場所を記載しておきます。

グローバル変数wx

が、実はこの「wx」は今回構築している環境下では使用しません。
ただ Code::Blocks のウィザードが「wx」を標準値として使用し、無ければ強制的に作成させられるために作っておくだけです。
ということで、本命のグローバル変数である下記の二つを上記と同様の手順で作成します。

  1. 「変数名 → wxmingw32」「base → $(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\MinGW\32」
  2. 「変数名 → wxmingw64」「base → $(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\MinGW\64」

グローバル変数wxmingw32

ちなみに、Code::Blocks wxWidgets プロジェクトウィザードが使用するのは「base」のみですので、「include」や「lib」の設定は不要です。
むしろせっかく設定しても使用してもらえないため、前回「wxWidgets 3.1.0 を MinGW でビルド」において、「include」フォルダを「lib」フォルダと同じ位置にコピーしていない場合、この「include」欄に「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\include」を記載しておき、プロジェクト生成後に手作業で参照位置を書き換える必要があります。

グローバル変数wxmingw64

wxWidgets project

前準備はこれで終わりましたので、ウィザードで雛形となる基本的な wxWidgets プロジェクトを生成してみます。
まずはメニューの「ファイル → 新規 → プロジェクト」で「wxWidgets project」を「Go」です。

テンプレートから新規作成

確認画面は特に何度も見る理由はないと思われますので、「このページを次回スキップ」にチェックして「次へ」。

Welcome to the new wxWidgets project wizard!

使用する wxWidgets のバージョンですが、Code::Blocks 16.01 ではまだ「wxWidgets 3.1.x」が存在しませんので、とりあえず「wxWidgets 3.0.x」を選んでおきます。

Please select the wxWidgets version you want to use.

「プロジェクトタイトル」は「Test_wxMinGW64」としました。
つまり今回は64ビット版で作ります。

新しいプロジェクトのタイトルを入力してください。

作者情報は別になくても生成可能であるため、とりあえずなにも設定せずに「次へ」。

Please Enter Project Details.

今回は GUI ビルダーの類は使わないため「Preferred GUI Builder」は「なし」にします。
「Application Type」はダイアログ形式ではなく「Frame Based」にしてみました。

Please select your favourite GUI Builder to use.

次のこの質問で事前に準備したグローバル変数を使用します。
今回は64ビット版を作る予定であるため「$(#wxmingw64)」を指定し「次へ」。

Please select the location of wxWidgets on your computer.

「コンパイラー:」は64ビット版を作るので「GNU GCC Compiler 64」にします。

Please select the compiler to use and which configurations you want enabled in your project.

使用する wxWidgets の形式ですが、一つの EXE ファイルのみで実行できるのが好みであるため、今回は静的リンク版にします。
そのため「Use wxWidgets DLL」は非チェックです。
前回「wxWidgets 3.1.0 を MinGW でビルド」で静的リンク版は MONOLITHIC でビルドしているため「wxWidgets is build as a monolithic library」をチェックします。
また、Unicode 版でビルドしているため「Enable unicode」もチェックです。
ついでに、さらに細かい設定もあるようなので「Configure Advanced Options」にもチェックを入れておきます。

Please select various configuration options.

Warning

ここで以下のような内容の Warning が出ます。

A matching Debug configuration cannot be found in the wxWidgets directory you specified.

This means that Debug target of your project will not build.

Are you sure you want to continue with these settings?

A matching Debug configuration cannot be found in the wxWidgets directory you specified.

これは wxWidgets のデバッグ版をビルドしていないにもかかわらず、一つ前の質問で「"Debug"設定を作成」にチェックを入れていた場合にも出ます。
が、今回はそうではなく Code::Blocks 16.01 ではまだ対応していない「wxWidgets 3.1.x」を使用していることが原因です。
つまり Code::Blocks のウィザードは「3.0.x」用の LIB ファイルである「libwxmsw30ud.a」をリンクするファイルとして設定するのですが、「3.1.x」ではこれが「libwxmsw31ud.a」となっており、そのため指定された wxWidgets フォルダに必要なファイルがないとしてこの警告が出るわけです。
これは後で設定を変更することで対処するため、ここは「はい」で進めます。
もう一つ、上記の「Debug」が「Release」に変わっただけの Warning も出ますが、これも理由は同じであるため「はい」です。

A matching Release configuration cannot be found in the wxWidgets directory you specified.

最後に「Advanced options」ですが、せっかくの GCC で、かつ wxWidgets のデバッグ版も作っているのだから、ということで「Use _WXDEBUG_ and Debug wxWidgets lib」をチェックしました。
が、これになんの意味があるのかわからないので、もしかしたらしない方がいいのかもしれません。
また、作るのは GUI アプリケーションですので「GUI Mode Application」に変更し「完了」します。

Please select advanced options.

Hello Code::Blocks user!

とりあえずプロジェクトはできましたが、ビルド前にまず途中で出た Warning の対策をしておきます。
メニューの「プロジェクト → ビルドオプション」で「Debug → リンカ設定 → リンクするライブラリ」にある「libwxmsw30ud.a」を「編集」して「libwxmsw31ud.a」に変更します。

libwxmsw31ud.a

同様に「Release」の「libwxmsw30u.a」も「libwxmsw31u.a」に変えます。

libwxmsw31u.a

また、もし前回「wxWidgets 3.1.0 を MinGW でビルド」において、「include」フォルダを「lib」フォルダと同じ位置にコピーしていない場合、「プロジェクト → ビルドオプション → ディレクトリーの検索」タブの「コンパイラー」および「リソースコンパイラー」に「$(#wxmingw64.include)」を追加(または既に設定されている「$(#wxmingw64)\include」を上書き)する必要があります。

ディレクトリーの検索コンパイラーディレクトリーの検索リソースコンパイラー

ということで「ビルド → ビルドして実行」してみますと、以下の関数が「undefined reference to」と言われてエラーになります。

  • GetFileVersionInfoSizeW(GetFileVersionInfoSize)
  • GetFileVersionInfoW(GetFileVersionInfo)
  • VerQueryValueW(VerQueryValue)

また、以下の関数も「undefined reference to」です。

  • __imp_SHAutoComplete(SHAutoComplete)
  • __imp_AssocQueryStringW(AssocQueryString)

調べてみると前者は「libversion.a」、後者は「libshlwapi.a」に含まれていることがわかりましたので、この二つを「プロジェクト → ビルドオプション → リンカ設定 → リンクするライブラリ」に追加しました。
これも Code::Blocks が現時点(16.01)ではまだ「3.1.x」に対応していないことに要因があると思われます。

libversion.aとlibshlwapi.aを追加

これで再度「ビルド → ビルドして実行」してみたところ、めでたくウインドウが表示されました。

wxWidgets Application Template

ここで生成された「Test_wxMinGW64.exe」は静的リンクされていますので、wxWidgets が存在しない環境下でも EXE ファイル単体で実行可能です。
さらに GCC のリンカーオプションとして「-static-libgcc」「-static-libstdc++」も指定しておけば、完全に単体で実行可能なバイナリになります。
ちなみに、生成された EXE ファイルのサイズは Debug 版が 131MB で Release版が 7MB 程度でした。

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wxWidgets 3.1.0 を MinGW でビルド

2016年04月30日(土)23時59分

wxWidgets

クロスプラットフォームな GUI ライブラリである wxWidgetsMinGW でビルドします。
ここ数回で進めている「Code::Blocks をポータブルに使う」ための環境構築(「CodeBlocks」タグで一覧可能)の一環ではありますが、今回は Code::Blocks の出番はありません。

フォルダ構成

ポータブル運用が目的であるため、MinGW は環境変数の設定などはしておらず、たんにファイル群を特定フォルダ以下に展開しただけの状態になっています。
そのフォルダ構成は Code::Blocks の位置をルート(「$(CodeBlocks)」)とすると、以下の通りです。

$(CodeBlocks) Compilers MinGW 32 MinGW 4.8.1」格納フォルダ
64 Mingw-w64 5.2.0」格納フォルダ

今回は上記に wxWidgetsMinGW 32ビット版と64ビット版が加わり、以下のようになります。

$(CodeBlocks) Compilers MinGW 32 MinGW 4.8.1」格納フォルダ
64 Mingw-w64 5.2.0」格納フォルダ
Libraries wxWidgets MinGW 32 wxWidgets 3.1.0(32ビット版)」格納フォルダ
64 wxWidgets 3.1.0(64ビット版)」格納フォルダ

wxWidgets 3.1.0 をダウンロード

wxWidgets はバージョン「2.8.x」の時代が長く、 メジャーバージョンが上がった「3.0.x」が出たのはわりに最近の話です。
そしてさらに今はマイナーバージョンも上がった「3.1.0」がリリースされています。
前述のとおり「2.8.x」時代が長かったため、ネット上に存在する関連情報やオープンソースプロジェクトは「2.8.x」を前提にしたものが多かったりするのですが、いずれは新しいもので置き換わっていくのだろうということで、今回は最新である「3.1.0」を使うことにしました。
ということで、Downloads ページから「Source Code」欄にある「Windows ZIP(または Windows 7Z)」をダウンロードします。

wxWidgets の展開と配置

目的は「Code::Blocks を軸に丸ごと持ち運べる開発環境」の構築です。
いずれは wxWidgets 以外の何かしらのライブラリも追加するかもしれませんので、Code::Blocks フォルダ内に「Libraries」フォルダを作り、wxWidgets はそこに配置することにしました。
つまり「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets」フォルダを生成し、その中にダウンロードした wxWidgets を解凍(展開)して得られたファイル群を配置します。
さらに、上記ファイル群をビルドして得られる DLL 等の生成物を置いておくため場所として、 「wxWidgets」フォルダ以下に「MinGW\32」フォルダと「MinGW\64」フォルダも作っておきます。

「MONOLITHIC な Static 版」と「非 MONOLITHIC な Dynamic 版」を作る

wxWidgets のビルドに入る前に、いくつかの方針を決める必要があります。

「ANSI」か「Unicode」か

まず、「ANSI」か「Unicode」かについては、wxWidgets 3.0 からは「Unicode」がデフォルトとなり、「ANSI」は非推奨で近い将来サポート外になると書かれていますので、「Unicode」一択です。

「Release」のみか「Debug」もか

次に、「Release」のみにするか「Debug」も作るかですが、何か困った時に Debug 版も必要になるかもしれないため、一応「Release」と「Debug」の両方を作ります。

「Static(静的リンク版)」か「Dynamic(DLL版)」か

また、「Static(静的リンク版)」か「Dynamic(DLL版)」かの選択肢も「両方」です。
個人的には「実行ファイルひとつ」が好みであるため静的リンク版しか使わない気もしますが、いつか使う可能性もないとは言えないため DLL 版も作ることにしました。

「MONOLITHIC(全機能を一ファイルにまとめる)」か「非MONOLITHIC(機能ごとに別々のファイルに分割)」か

そして、「静的リンク版はMONOLITHIC」、「DLL 版は非 MONOLITHIC」でビルドします。
本来 Static 版こそ非 MONOLITHIC で作り、選択的にリンクすることでバイナリサイズを減らすべきものだと思うのですが、実際に簡単なサンプルを Code::Blocks でビルドして試したところ、生成される実行ファイルのサイズに大差はありませんでした。
おそらくリンク時に不要な部分を削り取ってくれるオプションのようなものが付けられているのかと思いますが、そういうことであれば生成時にいちいち「どの機能が必要なのか」を考える必要がなく、まとめてひとつ指定するだけの MONOLITHIC 版の方が簡単でいいということになります。
そして Dynamic 版の方ですが、わざわざ「要 DLL な実行ファイル」をビルドしている時点で、配布時のファイル数の増加などは諦めていると思われますので、機能ごとにばらばらにファイル化されていても問題ないはず、ということから非 MONOLITHIC に決定しました。

32ビット版のビルド

ということで、まずは32ビット版をビルドします。
まず「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\MinGW\32」フォルダに以下の内容をコピーした BAT ファイル「wxWidgets_MinGW_32_Build.bat」を作ります(別にファイル名は何でもいいのですが)。

::各種パス設定。先頭「CODEBLOCKS」にルートを設定することで全体の位置を制御可能。
SET CODEBLOCKS=D:\PortableApps\CodeBlocks
SET MINGW=%CODEBLOCKS%\Compilers\MinGW\32
SET WXWIDGETS=%CODEBLOCKS%\Libraries\wxWidgets
SET PATH=%MINGW%\bin
cd /d "%WXWIDGETS%\build\msw"

::事前に「%WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw」「\wxWidgets\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw」フォルダを生成しておかないとビルド時にファイルコピーに失敗し詰まる。
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib mkdir %WXWIDGETS%\lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw

::以下Buildコマンド群。
::「-j4」は並行処理数の指定でCPUのコア数に応じて設定。
::末尾の「2>&1」は標準出力と標準エラーを同一のファイルにリダイレクトするためのコマンド。
::「%~dp0」は実行しているBATファイルのパス。

::「静的リンク + 非モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build00R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build00D.log 2>&1

::「静的リンク + モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build01R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build01D.log 2>&1

::事前に「%WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw」「\wxWidgets\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw」フォルダを生成しておかないとビルド時にファイルコピーに失敗し詰まる。
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib mkdir %WXWIDGETS%\lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw

::「動的リンク + 非モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build10R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build10D.log 2>&1

::「動的リンク + モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build11R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Build11D.log 2>&1

pause

上記 BAT ファイルを実行する前に、最低限2行目の「SET CODEBLOCKS=C:\CodeBlocks」の部分を、実際の Code::Blocks 配置フォルダ位置に書き換える必要があります。
また、各ビルドコマンドについている「-j4」は並行処理数の指定です。
自分が現在4コアの CPU を使用しているため「-j4」としていますが、ビルドに使用する PC の CPU(コア)数に合わせて書き換えます。
もう一つ、「-std=gnu++11」オプションについてですが、3.1.0 では付けても付けなくてもビルドできますのでどちらでも構いません(付ける場合は「CXXFLAGS+="-O3 」のうしろ辺りに追加)。
ただし 3.0.2 で64ビット版の場合は「-std=gnu++11」を付けないとビルド不可でした(32ビット版はなぜか付けなくてもビルド可能)。
書き換えが済めば BAT ファイル実行でビルドを開始します。
ちなみに全ビルド完了までにかなりの時間を要しました(うちの環境では確か1時間と少しぐらい)。

32ビット版の配置と clean

ビルドが完了したら「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets」フォルダの「include」と「lib」の2フォルダを「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\MinGW\32」フォルダにコピーします。
…実際のところ「include」フォルダは32ビット版も64ビット版も同一で、ビルド時に何かの変化があるわけではありません。
わざわざコピーするのは Code::Blocks のウィザードで wxWidgets のプロジェクトを生成すると「include」と「lib」が同じ場所に存在することを前提とした設定がされてしまうため、別々の位置に置いておくと余計な手間がかかるためです。
なのでプロジェクト生成後に手動で指定するという場合は、「include」フォルダのコピーは不要ということになります。
コピーが終われば、32ビット版をビルドするために生成された各種ファイルの削除作業です。
「$(CodeBlocks)\Libraries\wxWidgets\MinGW\32」フォルダに以下の内容をコピーした BAT ファイル「wxWidgets_MinGW_32_Clean.bat」を作り、必要箇所を書き換え(書き換えるポイントはビルド BAT と同じ)た上で実行します。

::各種パス設定。先頭「CODEBLOCKS」にルートを設定することで全体の位置を制御可能。
SET CODEBLOCKS=C:\CodeBlocks
SET MINGW=%CODEBLOCKS%\Compilers\MinGW\32
SET WXWIDGETS=%CODEBLOCKS%\Libraries\wxWidgets
SET PATH=%MINGW%\bin
cd /d "%WXWIDGETS%\build\msw"

::以下Cleanコマンド群。
::CleanコマンドはBuildコマンドの末尾に「clean」をつけるだけ。
::「-j4」は並行処理数の指定でCPUのコア数に応じて設定。
::末尾の「2>&1」は標準出力と標準エラーを同一のファイルにリダイレクトするためのコマンド。
::「%~dp0」は実行しているBATファイルのパス。

::「静的リンク + 非モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean00R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean00D.log 2>&1

::「静的リンク + モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean01R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean01D.log 2>&1

::「動的リンク + 非モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean10R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean10D.log 2>&1

::「動的リンク + モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean11R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_32_Clean11D.log 2>&1

pause

64ビット版のビルド

次は64ビット版のビルドですが、大体「32」の部分が「64」に変わる程度の違いしかありませんので、以下に「wxWidgets_MinGW_64_Build.bat」と「wxWidgets_MinGW_64_Clean.bat」だけを貼っておきます。

wxWidgets_MinGW_64_Build.bat

::各種パス設定。先頭「CODEBLOCKS」にルートを設定することで全体の位置を制御可能。
SET CODEBLOCKS=C:\CodeBlocks
SET MINGW=%CODEBLOCKS%\Compilers\MinGW\64
SET WXWIDGETS=%CODEBLOCKS%\Libraries\wxWidgets
SET PATH=%MINGW%\bin
cd /d "%WXWIDGETS%\build\msw"

::事前に「%WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw」「\wxWidgets\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw」フォルダを生成しておかないとビルド時にファイルコピーに失敗し詰まる。
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib mkdir %WXWIDGETS%\lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswu\wx\msw
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_lib\mswud\wx\msw

::以下Buildコマンド群。
::「-j4」は並行処理数の指定でCPUのコア数に応じて設定。
::末尾の「2>&1」は標準出力と標準エラーを同一のファイルにリダイレクトするためのコマンド。
::「%~dp0」は実行しているBATファイルのパス。

::「静的リンク + 非モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build00R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build00D.log 2>&1

::「静的リンク + モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build01R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build01D.log 2>&1

::事前に「%WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw」「\wxWidgets\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw」フォルダを生成しておかないとビルド時にファイルコピーに失敗し詰まる。
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib mkdir %WXWIDGETS%\lib
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswu\wx\msw
IF NOT EXIST %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw mkdir %WXWIDGETS%\lib\gcc_dll\mswud\wx\msw

::「動的リンク + 非モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build10R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build10D.log 2>&1

::「動的リンク + モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build11R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Build11D.log 2>&1

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wxWidgets_MinGW_64_Clean.bat

::各種パス設定。先頭「CODEBLOCKS」にルートを設定することで全体の位置を制御可能。
SET CODEBLOCKS=C:\CodeBlocks
SET MINGW=%CODEBLOCKS%\Compilers\MinGW\64
SET WXWIDGETS=%CODEBLOCKS%\Libraries\wxWidgets
SET PATH=%MINGW%\bin
cd /d "%WXWIDGETS%\build\msw"

::以下Cleanコマンド群。
::CleanコマンドはBuildコマンドの末尾に「clean」をつけるだけ。
::「-j4」は並行処理数の指定でCPUのコア数に応じて設定。
::末尾の「2>&1」は標準出力と標準エラーを同一のファイルにリダイレクトするためのコマンド。
::「%~dp0」は実行しているBATファイルのパス。

::「静的リンク + 非モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean00R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean00D.log 2>&1

::「静的リンク + モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean01R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=0 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean01D.log 2>&1

::「動的リンク + 非モノリシック」。
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean10R.log 2>&1
mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=0 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean10D.log 2>&1

::「動的リンク + モノリシック」。
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=release CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean11R.log 2>&1
::mingw32-make -j4 -f makefile.gcc USE_QA=1 SHARED=1 MONOLITHIC=1 UNICODE=1 BUILD=debug CFLAGS+="-O3" CXXFLAGS+="-O3 -fno-keep-inline-dllexport" clean > %~dp0wxWidgets_MinGW_64_Clean11D.log 2>&1

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wxWidgets の使い方

次回Code::Blocks のウィザードで wxWidgets のプロジェクトを作って動作確認を行います。
その他の作業については「CodeBlocks」タグから一覧可能です。

【同じタグを付けた記事の一覧】
プログラミング ポータブル C++ CodeBlocks wxWidgets

Code::Blocks を 16.01 にバージョンアップ

2016年03月16日(水)01時00分
更新:2017年05月27日(水)06時00分

Code::Blocks 16.01

ちょっと久しぶりに Code::Blocks のサイトを覗いて見たところ、新バージョンである 16.01 が出ていました。
Code::Blocks は「Wikipedia の該当ページ」にも書いてあるように、公式リリース版があまり出ず、今まではバージョン 13.12 で、つまり2013年12月に出たものが最新版だったのです。
ただし、開発中のソースコードから生成された「nightly builds」のサポートが充実しており、以前に書いた「Code::Blocks をポータブルに使う(セットアップ編)」では、それを実質的な最新バージョンとして使いました。
今回はその「nightly builds」でセットアップした環境を 16.01 にバージョンアップさせます。
この後にまた「nightly builds」や新バージョンが出た場合でも、おそらくは手順にそう変わりはないはずです。

バージョンアップ手順

「手順」と言っても、ただファイルコピーで置き換えただけで、そう大層な作業ではありません。
Code::Blocks をポータブルに使う(セットアップ編)」で構築した環境を「旧フォルダ」、16.10 版を「新フォルダ」とすると、以下のようになります。

  1. Downloads ページから「codeblocks-16.01-nosetup.zip」をダウンロードし解凍(展開)する。
  2. 旧フォルダから「AppData」「Projects」、および、その他の開発に使用するために生成したフォルダ群(「Compilers」「Libraries」等)を新フォルダへコピー。
  3. 旧フォルダから「wxmsw28u_gcc_cb.dll」を新フォルダへコピー。
  4. 旧フォルダから「\share\CodeBlocks\locale」フォルダを新フォルダへコピー。

以上です。
なお、Code::Blocks をポータブル起動するために必要な「CbLauncher.exe」は 16.01 で標準添付となりました。

【同じタグを付けた記事の一覧】
プログラミング C++ CodeBlocks wxWidgets

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